風邪(かぜ)

症状と原因

ウイルスが鼻や口を通じて鼻の奥や咽喉で繁殖することで生じる炎症疾患です。
症状としては熱、咳、のどの痛みなどです。たかがカゼと甘く考えて療養を怠っていると、「風邪は万病の元」といわれるように、肺炎や副鼻腔炎、中耳炎など、免疫力が弱った状態に乗じて様々な病気のきっかけとなり重症化することもあるため、注意が必要です。

治療方針

大部分がウィルス感染症であり、対症療法(安静、保温、栄養・水分の補給など)を行うことで1週間以内に症状は緩和し、2週~3週程度で軽快します。基本的には抗菌薬の投与は必要なく、症状を緩和するような投薬、例えば去痰剤、消炎剤、咳止めを併用します。必要に応じて(服用できるのであれば子供にも)漢方薬の投与も有用ですので処方を行います。

気を付けて頂きたいこと

  • 症状の持続(4日以上)や悪化がある場合、耳や鼻、のどの症状がある場合には中耳炎や副鼻腔炎、扁桃炎の可能性がありますので、当院にお越しください。咳がひどくなっている場合には肺炎・気管支炎の可能性も考え、内科や小児科の受診をお勧め致します。
  • 風邪は発熱時に最もウィルスを伝搬しやすいので周囲の人へ伝染しないよう人ごみを避ける、マスクの着用など注意が必要です。また、ご家族や周囲の人がかぜになった場合に感染しないために、ほとんどの場合は飛沫感染ですので、こまめな手洗いうがいが重要です。

疾患Q&A

風邪になられた際に浮かんでくる疑問や心配の数々・・・。
あいばクリニックでよくお受けする風邪に関しての質問をまとめてみました。

Q.風邪に効く薬はないと聞いたのですが、診てもらう意味はありますか?・・・?
つらいカゼの症状に対して、内服だけでは緩和が不十分なときに鼻水を吸い取ったり、鼻づまりを通したりといった処置を行うことで症状を軽くすることができます。
また、診察を受けることで中耳炎や副鼻腔炎、扁桃炎などの合併症が起きていないかを確認できることなどが受診することで得られるメリットと考えます。
Q.風邪をひいた時に耳鼻咽喉科と内科・小児科の違いは何なのでしょうか?
耳鼻咽喉科は耳、鼻、のどの疾患を対象にしている科です。風邪の主症状が上気道炎つまり、耳鼻のどの炎症であることから、耳鼻科では直接その部位を確認し、所見のあるに対して処置を行い、つらい症状を軽くすることができます。処置と内服の両建てで加療します。これに対し、内科・小児科は身体全般を対象とし、内服治療で症状の改善を待ちます。症状に合わせて耳鼻科、内科・小児科の受診をご検討ください。およその目安としては、首(のど仏のあたり)から上の症状は耳鼻科、それよりも下の症状は内科・小児科を先に受診することが望ましいでしょう。
Q.熱が出ているような風邪でも耳鼻科を受診してよいのでしょうか?
発熱があるとき、急性中耳炎や副鼻腔炎、扁桃炎などの合併症を併発している可能性がありますので、速やかに受診をお勧めします。ただし、発熱時はウィルスを伝搬しやすい時期ですので、受診時には周囲への感染伝搬を予防するためマスクの装着などをしていただきますようお願いします。
Q.風邪の症状の後に頭が重たく痛い感じがするのですが、これは風邪が治りきっていないのでしょうか?
風邪の症状の過程で頭痛、頭重感が起こるとき、副鼻腔炎や上咽頭炎(鼻の一番奥、のどとの境目での炎症)などが残存している可能性があります。耳鼻科では鼻、のどを直接観察し、レントゲン撮影によってこれらを診断することができます。のどと鼻との境目あたりに炎症が認められるような場合(上咽頭炎)にはBスポット治療と呼ばれる薬液を直接患部に塗布する方法を実施しており、実績をあげています。
Q.風邪を治すお薬はありますか?
いわゆる風邪薬というものは、症状を緩和するためのお薬です。
原因となるウィルスには種々存在しますが、これらに対する抗ウィルス薬はなく、また、抗菌薬も直接風邪に効くものではありません。
安静、睡眠、栄養と水分の補給が風邪の治療の基本です。
つらい症状に対し、それを緩和するために漢方薬や消炎剤、去たん剤、鎮咳剤などを使用します。
Q.風邪に抗菌薬を使わないのですか。
風邪はウィルス感染症なので、細菌を殺すための抗菌薬は効果がありません。
むしろ、抗菌薬を乱用することによって副作用や耐性菌の出現する恐れがあります。
細菌感染を合併したと考えられるときに抗菌薬の投与を初めて検討します。
例外的に免疫力の低下している方(高齢者、心肺の慢性疾患、糖尿病、腎疾患の保有など)は重症化の兆しがある場合には早期のうちから抗菌剤を使用することがあります。
Q.熱があるのですが、解熱剤を使用してもいいでしょうか。
発熱は一種の生体防御反応です。発熱することでウィルスに対しての免疫が高められ、治癒を促進します。ですから軽度の熱での解熱鎮痛薬使用はあまりお勧めしません。高い熱が出てぐったりしているようなら解熱剤を使用しても良いでしょう。
大人と子供の解熱鎮痛剤の成分は異なりますので、大人用のものを子供には絶対に用いないでください。